外食全体の売り上げ前年比108.9% コロナ第8波は行動制限なくも、消費者の行動自粛がとくに夜間営業に影響
11月の外食は、コロナ第 8波が拡大中も行動制限がなく、相次ぐ価格改定に加え、インバウンド受け入れや全国的な旅行支援が 10月から実施され、おおむね表面上の売上数値は伸びて対前年比108.9%となった。だが原材料費、エネルギー費、人件費等の高騰は価格改定ではカバーしきれないほど大きい。さらに、自粛気味の消費マインドが加わり、とくに夜間の客数が振るわず、全体として勢いのある回復とは言えない。
ファーストフード業態は、全体売上は109.2%、19年対比は 111.6%となった。「洋風」は、サッカーW杯にちなんだ期間限定メニューなどの充実でテイクアウト・デリバリーが堅調、売上は 111.7%。
「和風」は売上 108.1%。「麺類」は売上 106.8%。「持ち帰り米飯/回転寿司」は売上 106.5%。「その他」は売上105.1%となった。
ファミリーレストラン業態は、全体売上は前年比 107.5%、19年比では 93.9%となった。「洋風」は、価格改定による客単価上昇に加え客数増もあり、売上108.9%。「和風」は全国旅行支援の効果もあり、売上 108.1%。「中華」は店内飲食、店外消費ともに好調で売上109.3%。「焼き肉」は、夜間の客の戻りが思わしくなく売上 100.2%。
パブ・居酒屋業態は、コロナの感染者数は増加したが、昨年に比べコロナ慣れのためか、個人客にはあまり影響がなく、コロナ拡大を見越した忘年会の先取りやサッカーW杯の観戦需要などがあり、飲酒業態全体の売上は前年比で114.7%。しかし、法人の宴会需要や夜遅くの需要は未だ戻らず、19年比では61.4%に留まった。
ディナーレストラン業態は、売上は108.1%となったが、一部では人手不足による営業時間の短縮やコロナによる入店者数の制限などがあり、19年比では84.5%となった。 夜間の来店は回復が鈍いものの、昼間は季節メニューの好調で客足の戻りが早く、売上は前年比 111.4%、19年比では 87.2%であった。
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