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2020年5月22日号 トップインタビュー The Hotel Seiryu Kyoto Kiyomizu (ザ・ホテル青龍 京都清水)総支配人 広瀬 康則 氏

トップインタビュー The Hotel Seiryu Kyoto Kiyomizu (ザ・ホテル青龍 京都清水)総支配人 広瀬 康則 氏

【月刊HOTERES 2020年05月号】
2020年05月20日(水)
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昭和 8年築の建築保存が前提京都初、小学校からホテルへ

----「The Hotel Seiryu Kyoto Kiyomizu(ザ・ホテル青龍 京都清水)」は、御社にとっては MC案件です。また歴史ある小学校校舎を保存活用した初のホテルとして注目されています。

「The Hotel Seiryu Kyoto Kiyomizu(ザ・ホテル青龍 京都清水)」は、明治 2年に開校した下京第 27番組小学校がその始まりであり、昭和 8年に、現在地に移転・新築した元京都市立清水小学校の跡地を活用して開業しました。京都市内には、こうした小学校の活用事例はいくつかありますが、ホテルとしての活用は本件が初めてです。跡地の開発にあたっては、昭和 8年に建築された建物の保存が前提でしたので、校舎の傷んだ部分を解体し、使える部材は使用し、足りない部分は同じものを作り直し、新たなデザインで補完するなど相当な手間と時間をかけて復元されています。外壁や窓枠、梁(はり)の意匠、廊下、階段など、建物の原型をほぼそのまま残すのは、大変な作業だったと聞いています。

「記憶を刻み、未来へつなぐ」をコンセプトにした当ホテルは、地域が長年積み重ねてきた歴史・文化を継承していくことも重要な役割です。そこで、客室棟への入り口付近に小学校時代の写真を展示するアーカイブコーナーを設け、お部屋にご案内する際に細部を解説するなど、この場所に息づく記憶や思いを伝える機会を作っています。宿泊されるお客さまにも、居ながらにして時間を遡(さかのぼ)り、建物が持つ歴史・文化を肌で感じられる、このホテルならではの特別な体験を、未来につなげていただきたい。そんな思いもコンセプトに込められています。

 

---素晴らしいロケーションに加えて、どのような滞在が期待できますか。

世界有数の観光地・清水寺が徒歩圏内にあって、目の前に八坂の塔、さらに東山の峰々から町家の家並みも一望できます。この眺望を楽しんでいただけるよう、客室やラウンジは窓を大きく取って、京都の街をより近くに感じられるロケーションを生かしています。また 7100m2の敷地に 48室と部屋数を絞り、客室も平均 50m2とゆったりとした広さを確保。長期でも快適に過ごしていただける、滞在型のラグジュアリーホテルを目指しています。

メインターゲットは観光のお客さまになりますが、ご宿泊だけではなく、ホテル自体を体験していただき、ゆっくりと一日を過ごしていただく場所として、ご提案できればと考えています。例えば、着席でのチェックインも、到着と共にゆるやかな時間を感じていただけましたらという思いから。またゲストラウンジのご利用も、宿泊中どなたでもご利用可能にするなど都心とは異なる空間の生かし方を実践しています。いわば客室をベッドルーム、ラウンジをリビングとして、館内で自由にくつろいでいただけます。その中でサービスについても、会話を重ねながらニーズを探り、お客さまに寄り添える提案を心掛けています。開業当初、京都市内からのお客さまが多く、「近くでゆっくり過ごしたい」というご希望を度々うかがいました。そういう意味では、京都を何度も訪れているリピ.タ.にこそ、魅力を感じていただけるのではと考えています。

 

---地元住民やこの地域とのかかわりが深いと聞いております。

もともと、京都の小学校には地域自治の拠点として、コミュニティーの場という意味合いもあり、そのレガシーを継続していくことが今回のコンバージョンの目的の一つです。例えば、エントランス(旧・校門部分)から前庭、アーカイブコーナーまでがパブリックスペースになっていて、ホテルでありながら街の一部でもあるんです。また、レストランも本来は朝食専用ですが、 12.16時はティールームとして一般のお客さまもご利用可能。夜は貸し切りができますので、卒業生から同窓会を開催したいというお問い合わせも多く、開業後も地域の方に受け入れられているのは、とてもうれしいことですね。清水エリアとホテルとが共に活性化していくために、地元の方とどうコラボレーションしていけるかというのも、今後の一つの課題です。その点、プリンスホテルは全国各地で自治体と組んで活性化に力を入れています。ここでも、そのノウハウを生かしていきたいですね。

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