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第2回 (株)CA Holdings 相馬 順子 氏/イル・ボッロ代表 サルバトーレ・フェラガモ氏/森トラスト(株)伊達 美和子 氏 

Hospitality with Wellness 第2回 「本物を提供する」ことで企業価値を高め、長期的な経営を行なう

【月刊HOTERES 2019年02月号】
2019年02月22日(金)
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右から(株)CA Holdings 代表取締役 相馬順子氏/イル・ボッロ代表 サルバトーレ・フェラガモ氏/森トラスト(株) 代表取締役社長 伊達美和子氏

世界のスパ情報に精通したウエルネス事業のプロフェッショナルである相馬順子氏と世界のウエルネス事業者、識者との対談を通じて、ホスピタリティ業界に向けたメッセージを伝える本連載。
 
近年、国際社会でその重要性が大きくなってきている ESG(環境、社会、ガバナンス) の動きがウエルネスにも影響を与えつつあることを踏まえながら、 将来にわたって必要とされるウエルネスの形を追求していく。
 
第2 回は、イタリアにて、サルヴァトーレ・フェラガモが経営するワイナリーホテル、イル・ボッロの代表サルバトーレ・フェラガモ氏と、森トラスト株式会社 代表取締役 社長 伊達美和子氏に、相馬順子が尋ねた。

 
本物を提供することが
ホスピタリティーを高める
 
相馬 
今回このイル・ボッロ(イタリア トスカーナ)にお伺いできてとてもうれしいです。素晴らしいところですね。イル・ボッロの説明からお願いできますか?
 
サルバトーレ・フェラガモ( 以下SF) 
このイル・ボッロは1993 年から10 年かけて開発を始め、12 世紀に造られた農村や畑などを整備しました。
この土地でのワインの製造の歴史は1000 年にも及ぶのです。
ワインやオリーブなどを育てるために、ソーラーエナジーを使い、「地球からもらったものは地球に返す」という信念のもと、この土地を開拓してきました。今はワインやオリーブだけでなく、リゾートとしても皆さまに楽しんでいただいております。ここでは乗馬やゴルフ、トレッキングや、(スパやプール、ジムなどが完備されている)ウエルネスセンターでのアクティビティーを楽しんでいただけます。私としては、この土地をよく知ってもらうためにもトレッキングをお勧めしています。このイル・ボッロ を作るときに、一番重要視したのは「オーセンティック(本物)である」ということです。このトスカーナの地に根差したものを使用して、本物を提供する場所にしたいと思いました。
 
相馬 それでは伊達さん、森トラストのホスピタリティ事業のお話をお伺いしたいのですが。


森トラスト(株) 代表取締役社長 伊達美和子氏

伊達 森トラストは都心でのオフィスビル事業のほかに、22 のリゾートホテルを所有(2018 年10 月時点)しています。それぞれの立地によって、そのしつらえを変えており、訪れたお客さまがその土地とホテルの滞在の両方を楽しめるように工夫をしています。例えば京都であれば、日本庭園とのつながりを重視しています。本物の日本庭園が織りなす四季を一つのエレメントとしてホテルでの滞在を楽しんでいただき、京都という少しスピリチュアルな土地独自のユニークな滞在をしていただきたいのです。
 
また、これからオープンする予定のホテルが19ヵ所(2018 年10 月時点)ありますが、そこではその土地の持つ魅力を最大限に生かすことが私たちの使命です。
沖縄で進めている開発では、美しい海や空がホテルの中につながるよう工夫をしながら、離島での島時間をゆっくりとすごせるスローで、コージーな世界観を創り出し、華美になり過ぎない自然体の在り方を大切にします。
 
 食事面では、日本には四季折々、地場でとれる新鮮な食材があり、調理技法があります。沖縄であれば、地生のハーブや野菜といったスーパーフードを活用しウエルネスな食を、沖縄の伝統技法とフレンチの技法を融合させて提供します。京都であれば和食の真髄に、フレンチの香りや技法を加え、華やぎと禅を両立させていますから、ワインでも日本酒にもあわせることができます。オーセンティックを大切にしながらも、新たな出会いも演出します。
 


イル・ボッロ代表 サルバトーレ・フェラガモ氏

SF まさにこのイル・ボッロでも地産地消を実践していて、本当に身体によい食事とは、その土地の恵みをうけた新鮮で安全な食材(オーガニック)を提供することだと思っています。おいしい地場の食材で作った料理を仲間と一緒に囲む。それこそがイル・ボッロが提供する大事なホスピタリティーの一つだと思っています。二つ目はフィットネス。身体を動かしていただくことです。歩くことでも乗馬でもよいのですが、この素晴らしい自然の中で身体を使ってアクティビティーをすることです。三つめが、精神的な安らぎ、そして仲間や家族との交流の時間。この三つを提供することがわれわれのホスピタリティーの柱と言えるでしょう。
 

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