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第二回 大貫冬斗 

コーネル大学 MBA 留学体験記  第二回: ホテルスクールの授業紹介

【月刊HOTERES 2019年01月号】
2019年01月25日(金)
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1.Service Experience Management and Marketing 

 このクラスを教えるRobert Kwortnik教授は、サービスエクスペリエンスマネジメントをはじめとする、サービス産業における消費者行動を専門とし、ホテルスクールの学生が選ぶTeacher of theYear に過去8 回選出をされている人気教授のひとりです。
 
 この授業では、サービス産業を対象としたマネジメントおよびマーケティングについて、以下にフォーカスした学びを得ることができます。
 

・カスタマーエクスペリエンスに対する分析・評価手法を学び、サービスの競争優位性について評価する 

・ サービスデザインにおける、サービス提供者と享受者の綿密な関係性について理解を深める

 ・
サービスを提供する組織における主要な課題(サービスシステムデザイン、マーケティング・オペレーション・人材マネジメントとの連携)についてマネジメントするスキルを身につける 

 また、これらの学びはクラス内での座学にとどまらず、ビジネスケースを活用したクラス内でのアウトプット、実際のサービスビジネスを対象としたコンサルティングプロジェクトを通じたクラス外でのアウトプットと、学びを実践で活用することで身につけていくカリキュラムとなっているのが特徴的です。
 
 一例として「Customer and Concept Analysis(カスタマー・コンセプト分析)」というトピックをどの様に学習したか、そのプロセスをご紹介します。
 
レクチャー(クラス内インプット)
 はじめに、研究結果や論文などをベースに複数のフレームワークや分析手法を学びます。
 
「カスタマー・コンセプト分析」においては、単純なインタビューや調査にとどまらず、顧客自身も気づいていないであろう(または気づいているが言語化できない)顧客インサイトを掴むための方法、顧客の期待する価値と実際の提供価値の整合性を分析するフレームワークなどについて、レクチャーとクラス内ディスカッションを通して学びました。
 

ビジネスケース(クラス内アウトプット)
 
 その後、ビジネススクールのケースを利用し、学んだ手法の活用方法を学びます。各生徒がケースを読み込み、課題に対する解決策を検討した上で授業にのぞみ、授業内でディスカッションが行なわれます。
 
「カスタマー・コンセプト分析」のトピックでは、ディズニーランド・パリを運営するユーロ・ディズニー社についてのケースを扱い、同社の提供価値と顧客の期待価値にどのような不整合が生じていたか、実際に学んだフレームワークを活用しながら議論が深められました。
 

コンサルティングプロジェクト(クラス外アウトプット)
 
 さらに、学びを実践的に活用すべく、1 グループ5 名でグループを作り、地元のサービスビジネス(ホテル、レストラン等)をクライアントとしたコンサルティングプロジェクトを行ないます。私は、イサカに1 年前にオープンしたブリュワリー兼ビアバーを担当しました。
 
 実際にブリュワリーを訪れ、経営者およびスタッフへのインタビュー、顧客へのインタビュー、オンラインでのレビュー等のリサーチをもとに、カスタマー・コンセプト分析を行ない、経営者側が考えるサービスの提供価値と顧客が求める価値が適切にマッチしているかについての分析、また、それらの価値が適切にコミュニケーションされているかについて、分析・改善提案をレポートにまとめました。
 

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