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第三十三講 「料理人の教育論」第三十三講 グランドパーク小樽  総料理長 堤 要人 氏 

日々の職場に小さな楽しみを 見出すことで、目に映る世界と感じ方はがらりと変化する

【週刊ホテルレストラン2018年12月28日号】
2018年12月28日(金)
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さまざまな料理人がいる中で、一人一人が持つ苦悩と挑戦の数々の物語がある。ホテル・レストランの総料理長が食の業界や若手の料理人に向けて伝えたいことは何か。これまでの長い経験の中で、どのようなことに悩み、どのようなことを考え、どのようにチームを創り上げてきたのか。インタビューを通じて後継者育成に向けた取り組み、マネジメント手法などを探るシリーズ「料理人の教育論」を月一連載(第4 週号掲載)でお届けする。    

堤 要人(つつみ・かなと)
福岡出身。京都で修業した後、札幌のホテルなどのレストランで経験を積み、ヒルトン小樽の日本食レストラン料理長を経て、現職。日々の職場に小さな楽しみを見出すことで、目に映る世界と感じ方はがらりと変化する

 
「個」の経験を活かす意識
目指すバランスのとれた環境
 
―まずこれまでのキャリアについて、簡単に伺えますか。
 
 高校を卒業後、和食の道を志し京都の店で修業を開始。その最中、ご縁をいただき北海道に移り住んで27 年、出身は九州・久留米ですが、体には道産子としての生活がすっかり馴染んでいます。
 
 そして北海道と言えば豊富な海産物が魅力です。これは私の地元とも共通する部分であり、場所や気候は違えど、どこか地元を感じさせる雰囲気に惹かれ、気がつけば長い時間が経っていたようにあらためて感じます。
 
―続いて堤総料理長の育成に対する方針や考えについてお聞かせいただけますか。
 
 当ホテル料飲部の従業員はパートの方を含め30 名程度ですが、中途採用による経験者が多いことが特徴です。年齢も経験も本当にさまざまで、東京や千葉で修行をしたという人もいます。私の専門は和食ですが、洋食を専門とする従業員は、経験者だけあって高い技術や知識を持っており、日ごろ求められるとっさの判断では助けられている部分があります。よって細かな指導を行なうことはあまりなく、どのように個々が持つ魅力を発揮できる環境とするか、そういったことに注力しています。
 
―理想とする環境について、具体的にお伺いできますか。
 
 環境づくりを行なううえで、ベースとなるのはお客さまのニーズです。「おいしい」はもちろんのこと、ホテルを利用されるお客さまの頭の中には、必ず何かしら「ホテルらしさ」「北海道らしさ」のイメージがあります。

 そこで、たとえば朝食であれば食材にこだわるだけではなく、和食であっても少し洋のテイストを加えてみたり、夕食の中には積極的に地元のものを取り入れるといったように対応しています。お客さまの求めるものをしっかりと受け入れた形で従業員全員が柔軟な姿勢を持ちながら、和食のよいところ、洋食のよいところ、それぞれをバランスよく表現していける、そんな環境を目指しています。
 
―皿を通じて表現する職人にとって「柔軟」というのは大切ながらときにむずかしいフレーズであると思いますが、ご自身はどのようにしてそういった考えとなられたのでしょうか。
 
 若きころ、「和食とはこうあるべきだ」という想いが先行していた時代がありました。その自分が信じるもののために技術を磨き、知識を習得していったわけですが、そんな自分の姿勢が、結果的に視野を狭めていることにあるときふと気が付いたのです。また当時の親方からも日本食と和食の違いについて「和食とは文化であり、感謝の心であり、日本人特有のもったいないという精神を料理として表現したものである」という教えを受けたことで、和食の持つ奥深さに気付かされました。

 それ以来先入観や固定概念にとらわれず、柔軟に物事を受け入れる姿勢が身に付いていったのだと思います。

地元の産品がふんだんに盛り込まれたおせち朝食
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