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第335回 北村剛史  新しい視点「ホテルの価値」向上理論 〜ホテルのシステム思考〜

第335回 『新たな宿泊施設品質認証制度サクラクオリティ⑶』

【月刊HOTERES 2018年12月号】
2018年12月14日(金)
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 フェーズⅠ調査の評価手法は、旅館編、小規模宿泊施設編とも前回のホテル編と同様以下の通りとなります。調査項目は安心かつ快適に宿泊できる施設として最低限満たすべき品質基準をレベル1 項目とし、それより高い品質水準であるものの、宿泊施設として満たしていることが望ましい品質基準をレベル2 項目、さらに、宿泊施設として必須ではないものの、それを満たすことで顧客により高い満足度を提供し得る付加的な品質基準をレベル3 項目と定義し、積み上げ式では、分野内のレベル1 項目はすべて満たしている場合に1 ポイント、レベル1 項目はすべて満たし、レベル2 項目の半分以上を満たしている場合に2 ポイント、分野内のレベル1 項目およびレベル2 項目すべてを満たしている場合を3 ポイント、分野内のレベル1 項目、レベル2 項目はすべて満たし、レベル3 項目の半分以上を見なしている場合は4 ポイント、分野内基準をすべて満たしている場合は5 ポイントとします。分野ごとの上記ポイント数に、1 ~ 5 の加重を乗じて、分野別ポイント数とします。

 加点型ポイントでは、上限を同じく5ポイントとしつつ、上記のような積み上げ式ではなく、クリアしている項目数の数に応じて1 ~ 5 ポイントを換算し、1 ~ 5 の加重を乗じ分野別ポイント数とします。その結果得られたポイント数合計が、満点の場合のポイント数合計に対して何%クリアしているかに応じて1 ~ 5 サクラを定義します。

 
 ホテル編は前回ご紹介しましたが、旅館編および小規模宿泊施設編の基準構成は以下の通りとなります。
 
 昨年度は、13 観光圏より、ホテルが24 施設、旅館が67 施設、小規模宿泊施設(ゲストハウス、ペンション等)が13 施設の合計104 施設に対して、サクラクオリティ認証マークを付与いたしました。今年度はさらに63 施設が参加予定であり、13 観光圏のみで合計167 施設に対して認証付与の予定です。
 
 本プロジェクトにご参加いただく直接的なメリットとしましては、海外および国内向けPR をサポートするほか、各施設の品質を可視化すると同時に、その品質の向上を支える情報源となります。また、参加施設様から任意で、過去2 年間のパフォーマンスデータをご提供いただいており、それらデータと調査結果との関係を分析したうえで、マーケット別に価格訴求力あるサービス要素とはどのような内容なのかをご協力施設にフィードバックするほか、共通フォーマットでのアンケート調査を実施し、顧客満足度管理および顧客ニーズを抽出し、参加施設にフィードバックする仕組みを採用しています。
 
 このような安全で安心して滞在できる宿泊施設に関する情報を提供することの意義は、地域情報を共に提供することで大きな効果が得られます。それら効果をまとめますと、①安心できる宿泊施設を含めそれらとともに地域一体の取り組みが実践されているという印象を強く与える効果が期待されると同時に、②魅力的な観光地を擁しているとの印象を伝え、かつ③当該地域に所在する観光素材に興味をかき立てるという効果です。特に、③の、さまざまな観光素材に対して「興味」をかき立てるという効果は、通過型観光ではなく、滞在型観光につなげる可能性があり、それらは特にロケーションの設定から、次いで宿泊施設の選択を行なう外国人観光客を含めた観光客市場に対して、強い訴求力が期待できるのです。

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