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WORLD CLASS 2018 日本大会 新井加菜さんが4部門中3部門を制す

【週刊ホテルレストラン2018年06月08日号】
2018年06月08日(金)
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総合優勝を果たした新井加菜さん。この大会では2014 年大会以来の女性日本代表となる
総合優勝を果たした新井加菜さん。この大会では2014 年大会以来の女性日本代表となる

世界最大規模のバーテンダーコンペティションは一つのプラットフォームに

 世界最大規模のバーテンダー大会の日本代表は2014 年大会以来の女性代表に決まり、4 部門中3 部門を制した実力に期待感が高まっている。キリンビール㈱(布施孝之代表取締役社長)のグループ会社であるキリン・ディアジオ㈱(西海枝毅代表取締役社長)は5 月24 日と25 日、東京・渋谷のePlus LIVING ROOM CAFE& DINING で「WORLD CLASS 2018JAPAN FINAL」を開催。BAR AVANTI(東京・銀座)から出場した新井加菜さんが総合優勝を果たし、10 月にドイツ・ベルリンで行なわれる世界大会への出場権を獲得した。

 
「WORLD CLASS」は、約60 の国と地域からおよそ2 万5000 人が参加する大会。2011 年のインド・ニューデリー世界大会と15 年の南アフリカ・ケープタウン世界大会ではそれぞれ、パレスホテル東京の大竹学氏と奈良、LAMP BAR の金子道人氏が、ベストバーテンダー・オブ・ザ・イヤー(世界チャンピオン)に輝いた。
 
 今大会は2 日間で4 つのチャレンジによって行なわれた。初日はスピリッツの特徴に自身と店舗を掛け合わせたオリジナルカクテルを創作する< Signature Cocktail Challenge >と、タンカレーナンバーテンを使用してロングドリンクとショートカクテルの2種類のカクテルを創作し、オリジナリティーとクリエイティビティー、プレゼンテーションスキルを競う< Tanqueray No. Ten Long & ShortCocktail Challenge >が、大会2 日目はグローバルトレンドカクテル「エスプレッソマティーニ」と「ペニシリン」のツイストカクテルをプレミアムウオッカ「ケテルワン」とジョニーウォーカーゴールドラベルリザーブをベーススピリッツとして創作する< Ketel One Espresso Martini & JWG Penicillin Challenge >と、5 分の制限時間内に6杯のカクテルを創作する<Speed & Taste Challenge >の2 部門に、10 人のファイナリストが挑んだ。

トロフィーを受け取った新井さんと西海枝毅社長
トロフィーを受け取った新井さんと西海枝毅社長
総合第2 位の永峯侑弥氏
総合第2 位の永峯侑弥氏
第3 位で< Ketel One Espresso Martini & JWG Penicillin Challenge >優勝の宮﨑理彦氏
第3 位で< Ketel One Espresso Martini & JWG Penicillin Challenge >優勝の宮﨑理彦氏

顔触れの変わった第10回日本ファイナルは何を意味していたのか

 今年で10 回目を数えた「WORLDCLASS」の日本ファイナルはいくらかの波乱を含んでいた。これまでファイナルの常連であった実力者たちの多くがセミファイナルで姿を消し、新たな顔ぶれが見える2018 年大会。それが世界大会を見据えてのことなのか、業界内でも議論が生まれていた。
 
 一方で、優勝した新井さんやザ・リッツ・カールトン京都の浅野陽亮氏といった一昨年ファイナリストの再挑戦、昨年に続いてのファイナル進出を果たした東京・西麻布のAmber の永峯侑弥氏やコンペティションの場ではすっかりおなじみとなった宇都宮、THE FLAIR BARの宮﨑理彦氏、また日本ホテルバーメンズ協会の“ 現チャンピオン” であるホテルニューオータニ東京の吉田宏樹氏の出場という話題も多く含んでいた。
 
 そして主催者である英ディアジオの指針は明快だったといえる。バーとカクテルの文化を高めていくという考えのもとに行なわれている「WORLDCLASS」は、バーテンダースキルとホスピタリティにより重きを置いた大会運営を今後も進めていくようだ。関係者の言葉を借りれば、10 年続いたグローバル・コンペティションは大会という枠を超えて、一つのプラットフォームになるというものだという。
 
一昨年、料理人としてのバックボーンを生かしたカクテルで印象を残した新井さんは、2 年ぶりのこの舞台で自信満々に会場と審査員を引き付けた。新井さんのパフォーマンスは競技前のセッティングからスタートしていたと見ていいだろう。日本のバーテンダーが、「我々の仕事は開店準備で8 割9 割は終わっている」と育てられたように、スタートの声がかかる前から勝負が始まっており、審査員とコミュニケーションを取りながら見事に場の空気を作った新井さんは3 部門を制して堂々の総合優勝を果たした。総合第2 位の永峯氏や第3 位で< Ketel One Espresso Martini & JWGPenicillin Challenge >部門で勝利した宮﨑氏も、コンペティションの常連らしい安定感とハイレベルのクリエイションを披露した。
 
 この大会のために来日していた英ディアジオのWORLD CLASS 最高運営責任者、エイミー・ウェルダンさんは「日本大会と出場したバーテンダー、オーディエンスすべてにおいて素晴らしい」と感想を語るとともに、「世界大会では数十カ国からバーテンダーが集まる。その中でどのように他のチャレンジャーとフレンドシップを築けるかが大切」と述べた。その言葉の中に、世界中のバー文化と価値を高め、酒の楽しさや素晴らしさを伝えていくというこの大会のこれからの10 年が凝縮されているのかもしれない。
 
 今年の世界大会は例年よりも遅く10 月6 日からの3日間、ドイツ・ベルリンで開催される。世界への扉を開けた新井さんの新たなチャレンジに期待したい。

日本大会を見届けた英ディアジオのエイミー・ウェルダンさん。世界大会の日本開催にも期待が高まる
日本大会を見届けた英ディアジオのエイミー・ウェルダンさん。世界大会の日本開催にも期待が高まる

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