ホテル雅叙園東京の前身である目黒雅叙園のルーツは、創業者・細川力蔵氏が、東京・芝浦にあった自宅を改築した純日本式料亭「芝浦雅叙園」に始まった。 創業当時は、日本料理に加えて北京料理をメインとし、本物の味を提供することにこだわった高級料亭。1931 年（昭和6 年）には庶民や家族連れでも気軽に入れる料亭として目黒の地に誕生した。日本初の総合結婚式場、現存最古の回転テーブル（中国料理）や芸術家たちに自由な発想で描かせた壁画や天井画、彫刻などで館内を装飾、遊び心とお客さまを退屈させないという、まさにホスピタリティ、エンターテインメント魂を感じられる。豪華絢爛な東洋一の美術の殿堂はこうして誕生し、2017 年（平成29 年）4 月1 日目黒雅叙園からホテル雅叙園東京へと施設名称を変更するとともに、世界に視野を広げ「A MUSEUM HOTEL of JAPAN BEAUTY」を掲げ、また2018 年4 月㈱クレッシェンドプロデュースを合併、新たなスタートを切った。本中野真社長始め、幹部の皆様にそれぞれの思いや目標などを語っていただいた。
（株）目黒雅叙園
代表取締役社長 本中野 真 氏
企業データ
㈱目黒雅叙園
東京都目黒区下目黒1-8-1
ホテル雅叙園東京 URL: http://www.hotelgajoen-tokyo.com
クレッシェンドプロデュース
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本誌では注目企業として「ホテル雅叙園東京」のほか、「クレッシェンドプロデュース」「イトキンファン（株）」「（株）エスプレシーボ・コム」「（株）アクティエ」「（株）丹後岩木ファーム」「（株）umbra（アンブラ）／ISELY」各社を掲載しています。
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―2015 年11 月に目黒雅叙園社長に就任され、2 年半ほど経過いたしました。その間に客室やレストランのリニューアル、「ホテル雅叙園東京」への名称変更、世界的ホテルブランドグループ「Small Luxury Hotels of the World (SLH)」への加盟、敷地内にリストランテ「カノビアーノ」の開業など、さまざまな取り組みをされています。この夏には宴会場の改装もされると聞きました。実情はいかがでしょうか。
本中野 着任は、ワタベグループの事業“ 基幹”となるをミッションにスタートしました。まず、現状を認識し、危機感を共有することからはじまり、直後、売上・営業利益達成の為の投資計画含む中期事業計画を策定しました。2009 年度（2010 年3 月期）の売上高82 億円、営業利益5 億円と比較すると、2014 年度（2015 年3 月期）は売上高71 億円、営業利益マイナス1 億5 千万円と売上高は10 億円、営業利益は6 億5 千万円も減少していました。経費コントロールをしてこの状況にあるということは、収入の最大化を図らないと収益改善しないと判断したわけです。“ 地面がお金を生んでいるか？ ” 坪単価効率向上の目線を重視し、運営の目標は、第一ステップとして2009 年を上回る売上高82 億円、GOP率21.5％を掲げました。結果的には目標を1 年㈱目黒雅叙園 代表取締役社長 本中野真氏 前倒しで達成し、2014 年度売上比136．8%、GOP 額154.7％に達しています。今後は、クレッシェンドプロデュースの合併もあり売上高120 億円を達成できると見込んでいます。勝因は本業である婚礼事業をグループの力を結集し、最優先で再生させたことです。施工組数は2015 年度は年間1142 組でしたが2017 年度は1416 組とV 字回復しました。実に9 億3 千万円の増収です。
