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インタビュー ホテルマネージメントインターナショナル株式会社 常務取締役 経営企画部長 平 剛俊氏

若者たちが夢を持てる業界の環境を 築かなければならないという思いが 「価値を創るホテルマン」を書かせた

【月刊HOTERES 2018年03月号】
2018年03月09日(金)
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それぞれ明確な特徴を持つ7 つのブランドによって、ホテル、旅館、スポーツ&カルチャーセンターを日本全国で展開するホテルマネージメントインターナショナル株式会社の常務取締役経営企画部長を務める平剛俊氏が、日本のホテルマンの未来を照らす一冊のテキストファイル「価値を創るホテルマン」を著した。その大きな目的は、若きホテルマンたちが夢を持てるホテル業界の環境を築き上げることにある。ロンドンの大手資産運用会社で身につけた国際的なビジネス感覚をベースに置きながら、付加価値を創ることで利益を生み出すホテルマンのあるべき姿を伝授する平氏に、ホテル業界の理想形を追求する思いを聞いた。
 

ホテルマネージメントインターナショナル株式会社
常務取締役 経営企画部長
平 剛俊氏

Taketoshi Taira
〈プロフィール〉1982 年大学卒業後、東京海上火災保険に入社。神戸支店で営業推進策の作成に従事、東京営業部を経て、国際投資部に異動。外国為替と外国債券ポートフォリオ運用に携わる。90 年秋、フィデリティ・インベストメンツで7カ月間トレーニーの機会を得、トレーニー期間終了後、東京海上火災のロンドン支社で財務の首席駐在員として、ヨーロッパ株の運用に5年半携わる。帰国後、東京海上投資顧問で外国資産運用の責任者に。併せて社内に日本株の調査部門を立ち上げ、ヘッドに就任。投資顧問会社に投信運用が解禁されたタイミングで、投信運用部長も兼任。ロンドン、ニューヨーク、シンガポールにそれぞれアジア株、アメリカ株、ヨーロッパ株を扱う子会社を立ち上げ、ルクセンブルクにファンド会社を設立し、三極から運用する形を構築。その後、外資系運用会社のシュローダーに運用部門統括者として入社し、常務取締役に就任。リーマンショックを経てシュローダーを退社。2009 年ホテルマネージメントインターナショナル㈱入社。人事部長、クラウンパレス浜松総支配人、リザンコーポレーション代表取締役社長など歴任。現在はホテルマネージメントインターナショナル㈱常務取締役経営企画部長を務める。
 
〈お知らせ〉後日HOTERESオンライン連載「価値を創るホテルマン」を掲載致します。ホテリエにビジネス的な観点を学んでもらおうと平氏が社内で始めた分かりやすい内容が公表で、HOTERESオンラインでの掲載が決定いたしました。是非若手人材の教育にご活用下さい。
 

 
企業をしっかりと調査して株を買う
ボトムアップの手法が自分のベース
 
❐ ご自身の経歴を教えてください。

 
 私は1982 年に大学卒業後、保険会社の東京海上火災に入社して、7 年間一般的な保険会社の仕事をしていました。最初の4 年間は神戸支店で兵庫県エリアの営業推進のための施策の立案などに従事しました。続く3 年間は東京で営業の仕事をしました。
 
 その後、新設された国際投資部に配属され、「保険のマニュアルは全部捨てて来ていい」と言われて外国為替と外国債券の勉強をすることになりました。為替のディーラーから始めて、外国債券のポートフォリオ運用に携わりました。
 
 今でも憶えていることがあります。私が以前に所属していた支社の1 年間の売り上げ実績は保険料ベースで13 億5000 万円でした。為替のディーリングは通常1000 万ドル単位で行なわれるのですが、当時1ドル= 135 円だったことから、1 回のディーリングがちょうど13 億5000万円だったのです。
 
 保険の営業マンが地域で這いつくばって1 年間かけて稼ぐのと同じ金額を、入社してほんの数年の若者が簡単に売り買いして「損した」「得した」とやっている世界が、私にはなんとなくしっくりきませんでした。
 
 そのときに強く思ったのが「自分自身がお金の重みを知った上で、運用をしなければならない」ということです。その気持ちになれたことは自分自身にとってとてもプラスで、ちゃんとした運用をしようと肝に銘じながら、1 年間為替と外国債券のディーリングとポートフォリオ運用に携わりました。
 
 1990 年秋、世界でトップクラスの運用会社、フィデリティ・インベストメンツのロンドンにトレーニーを派遣するという話が舞い込み、私が行くことになりました。
 
 フィデリティはボトムアップというアプローチで運用を進める会社でした。しっかりと企業を調査した上で株を買う手法です。真面目にやれば勝つ確率を高めることができる。私にとって非常に納得のいくやり方でした。
 
 7 カ月のフィデリティのトレーニー期間を終えた後、私は東京海上火災のロンドン支店で財務の首席駐在員として英国に残り、会社が持つヨーロッパ株のポーションの運用に5年半ほど携わりました。
 
 その後、投資顧問会社に対して年金運用が解禁されたことから日本に戻り、東京海上投資顧問で外国資産の運用部長となりました。合わせてフィデリティのボトムアップの手法を活かして日本株の調査部門を社内に立ち上げ、ヘッドを務めました。
 
 その後、投信運用部長等を経て、外資系運用会社の運用部門の統括者として、常務取締役の立場でそちらに移りました。ところがその3 年後のリーマンショックによって、人を切る仕事をやらなければなりませんでした。その二度目のタイミングで「自分が辞めよう」と決意して退職しました。

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