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インタビュー 京王プラザホテル札幌 

ホテル市場においてhandyの存在が点から線、線から面へ広がることを期待

【月刊HOTERES 2018年01月号】
2018年01月26日(金)
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宿泊施設が増え続けるマーケットで
競争するためには新しい価値が必要
 
吉野 
handy の話を最初に聞いたとき、機能が充実していて逆に疑ってしまったと聞きました。
 
清成 私たちがこの何年間も現実的に悩んできたことをほぼ解決できるツールが現れたのです。本来であればゲストとスタッフが直接会話をしながらコミュニケーションを取る形がベストなのですが、handy が対応している言語を話すことのできるスタッフをすべて揃えるというのは、地方のホテルではとても難しいことです。それならばhandyを活用することで、お客さま自身が自国の言葉で札幌の町を調べて楽しんでいただいた方がいいと判断しました。
 
 京王プラザホテル札幌では現在、インバウンド比率を40%程度でコントロールしています。そのほとんどがアジアからのお客さまで、日本を訪れてから具体的な行動を決めるケースが多いのですが、「こういうものを食べてみたい」と思ったらご自身でhandy を検索して、マップを見ながら行ってみたいお店に気軽に行くことができます。
 
野本 ほかもホテルでも、お店の行き方など基本的な情報はhandy で調べれば分かる情報に関する質問が減り、本当にスタッフが対応しなければならないサポートに十分な対応ができるようになったという話は聞いています。
 
❐ ところで、handy の導入後、最も懸念していたのはどのようなことですか。
 
清成 プレゼンテーションのときに「handyを紛失してしまう事例は見られない」と聞いてはいたのですが、それでもやはり紛失についての懸念がありました。片手で持ち歩いて観光ができるのですから、意図的でなくても紛失してしまうケースもあるのではないかと思っていたのです。ところが導入後、今のところ実際に紛失したhandy は1台もありませんから私の杞憂だったと言えるでしょう。
 
 2020 年の東京オリンピック・パラリンピックを一つの通過点としながら、インバウンド誘致に関する日本国の目標はさらに高くなっていきます。その流れの中で札幌市内にも2020 年までに19 の宿泊施設が新規開業し、客室数は約3000 室増となる予定です。こうしたマーケットにおいて競争力を高めるためには、お客さまに選んでいただくための付加価値が必要となります。
 
 その意味でも新しい付加価値を提供できるhandy のようなツールをいち早く導入し、チャレンジを続けていくことは重要なポイントとなります。
 
 海外の富裕層の受け入れを目指して、京王プラザホテル札幌は2015 年からハード面での改装を進めてきましたが、次にソフト面の不安を感じるようになりました。私たちはここでもhandy が足りない部分を補完してくれることを期待しています。ソフト面のすべてをhandy に頼ることはできませんが、多言語対応によるシティインフォメーションの機能をはじめ、スタッフが提供するサービスをカバーしてくれるという意味で役に立つツールだと感じています。
 
館内施設をリアルタイムに訴求する
“ 攻め” の営業の実現につなげたい
 

吉野 京王プラザホテル札幌のようなフルサービス型の施設にとって、プッシュメッセージの機能もかなりお役立ちできるのではないかと考えています。
 
 次の段階ではレストランやバーといった館内施設のインフォメーションを、handy を使って伝えていく必要があると考えています。
 
 レストランを宿泊のお客さまにご利用いただくことで館内消費を拡大するために、handy のプッシュ通知の機能を活用することは非常に有効だと考えています。これまではチェックイン時にホテルの中にあるレストランの紹介文が英語と中国語で書かれたパンフレットをお渡しして、割引などのプロモーションをご案内していました。ただ、そうした販促方法を頻繁にやろうと思えばかなりのコストが掛かりますし、結局は“ 待ち” の営業に終始することになります。
 
 しかしhandy のプッシュ通知を活用すれば、ホテル側が今食べていただきたいメニュー、ご利用いただきたいレストランを直接お客さまにセールスする。“ 攻め” の営業につなげることができるのです。たとえば旬の食材が入ったらリアルタイムで宿泊のお客さまにお知らせするといった仕組みは、とても大きな力を発揮してくれると考えています。
 
❐ 導入後のhandy の利用状況はどうなっていますか。
 
清成 部屋単位で見てみると40%近くの客室のhandy が使われていて、ご利用いただいているお客さまの約80%が外国人です。私たちのホームページへのアクセスも増えていることからも、handy が順調に活用されていると感じています。今後はデータを蓄積し、館内のレストランのご利用などにどのようにつなげていくかについて研究していく必要があります。handy の可能性を広げるための取り組みを、私たちは進めていきます。どのようなキーワードにお客さまが反応するのか、どのようなリクエストが多いのかについて検証を進め、試行錯誤しながら次のステージを目指していくことになるでしょう。
 
 現場におけるhandy のオペレーションについては、管理画面の操作など間違えてもいいからとにかく使ってみましょうというところからスタートしました。チェックアウト後のhandy の初期化はハウスキーピングのスタッフが行なう形ですが、年齢層の高いセクションなので当初は心配しました。ただ実際にやり始めてみると特に問題なく、順調にオペレーションできています。
 

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