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日本版IR誕生に向けた動きが本格化する今 

「『日本版I R の全貌!』刊行記念シンポジウム」開催

【週刊ホテルレストラン2017年11月17日号】
2017年11月17日(金)
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大人が楽しめる健全な娯楽として
カジノの認知を広める必要がある


 PART 2では、「IR有識者によるパネルディスカッション」が行なわれた。パネリストには、大阪商業大学教授・IR推進会議委員の美原融氏、㈱小西美術工藝社代表取締役社長のデービッド・アトキンソン氏、㈱電通ビジネス・クリエーション・センターレガシー事業推進室/都市戦略・産業創生部 IR・観光プロジェクトコンサルティングディレクターの岡部智氏、㈶宿泊施設活性化機構事務局長の伊藤泰斗氏、㈱日本ホテルアプレイザル取締役/㈱ホテル格付研究所代表取締役所長の北村剛史氏、拓殖大学客員教授/商業開発研究所レゾン代表取締役所長の西川りゅうじん氏の6名を迎えた。美原氏は「日本版IRは必ずできるが、いつできるかについては政党間の関係性によって変わってくる」と予測した。「野党がギャンブル依存症対策法案を盾にすれば、特別国会は2017年末まで続くでしょう。この法案が可決すれば、翌日にはIR実施法案が通過することになるはずです。カジノという施設は大人が楽しむことのできるエンターテインメントであり、レクリエーションとして健全なものであることを社会一般に知らしめる必要があると思います。この面に関する国民の懸念を払拭することで、日本の観光はより幅広く拡大していくはずです」

 アトキンソン氏は「日本の観光を活性化させる大きな目的は二つあります」と持論を述べた。「これから日本の人口が激減していく中で、現役の日本人が減り、福祉が壊滅することが予測される中、人口減に対応する手段は生産性の向上しかありません。そのためには今まで日本がやってこなかったことに着手しなければならないのです。海外から多くの外国人を日本に移住させることはできませんから、その代わりに観光で訪れてもらうのです。

“ 短期移民” と見ることのできるインバウンドを獲得していくためには、その入り口は多ければ多いほどいいはず。日本版IRも外国人の観光につながる一つの入り口として機能させるべきです。ギャンブル依存症については既に日本には存在しているのですから、そこを放置しながらIRのカジノは反対という理屈は成り立ちません」岡部氏は「日本版IRができることによって、これまで製造業のものづくりを中心にしてきた日本の在り方にも変化が見られるようになると思います」とした。「IRの誕生によってサービス業が注目を集めることになるでしょうし、すべての視点が観光から出発することになるはずです。日本は観光立国へと大きくかじを切りましたから、私たちサラリーマンもその方向性を自覚しながらビジネスを展開していく必要があると感じています」

 旅館業法の改正に向けた活動を進めている伊藤氏は「内閣府への働きかけによって、約70 年間改正されてこなかった旅館業法の規制を緩和できる見込みが立ちました」と述べた。「日本版IRを展開するためにも、多様性のある宿泊業態が認められる必要があると考えています。そのことはIRのブランド形成の強化にもつながっていくでしょう」と述べた。

 北村氏は「日本版IRはゲーミングだけでなく、立地する地域のショールーム、エンターテインメント施設としても輝く必要があることを伝えたいと思います」と語った。「ホテル格付研究所では、日本の宿泊施設について明確な基準をもって格付を推進していこうとしています。格付はその国の文化を反映しているので、日本の文化においてどのような基準が求められているのかを踏まえて準備する必要があります。さらに格付をビジネスにつなげていかなければなりません。たとえおもてなしとは、日本人が持つ“ 美しい無駄” の文化だと思いますが、これを格付の基準に入れるべきなのかについても研究する必要があるのです。これからの時代、ホテルにも多様性が求められますから、カスタマーエンゲージメントに基づいた価値のある格付を開発したいと考えています」

 西川氏は「日本版IRの目的は、日本を世界に冠たる観光立国にすること。そのためにはカジノリゾートではなく、統合型リゾートを目指すことを忘れてはならないと思います」と述べた。「世界中の人々に日本版IRを訪れてもらうためには、求心力と遠心力の両方が必要です。地域の方々がIRをやってみたいと思ってくださることで求心力が生まれ、そこから世界の人々に訪れてみたいと思っていただける遠心力が生まれるのです。そうした力を生み出す『あ・い・う・え・お』があります。遊び心、癒やし、うまい、選ばれるためのブランド化、おもてなしです。IRは装置産業ですが、そこに魂を入れるのは人ですから、人材育成は重要なポイントになります」

㈶宿泊施設活性化機構事務局長 伊藤泰斗氏
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㈱日本ホテルアプレイザル取締役 ㈱ホテル格付研究所代表取締役所長 北村剛史氏
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商業開発研究所レゾン代表取締役所長 西川りゅうじん氏 
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