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第4回 TRUST YOU  クチコミを味方にして、選ばれるホテルへ

第4回 ケーススタディ① ─ クチコミを読み解く

【月刊HOTERES 2017年09月号】
2017年09月22日(金)
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エリアの特性と
競合比較の重要性
 
 レベニューマネジメントが一般用語としてホテル業界でホテル業界に広まって久しいですが、押さえるべき重要ポイントは、競合施設の料金設定、エリアの料金特性をリアルタイムに把握することです。レピュテーションマネジメントも、この点では同様と考えます。ここでは、エリアを把握することに関して述べたいと思います。不動産業者には、新規開業候補のエリアリサーチとして、じゃらん、楽天トラベルといった国内OTA からのクチコミをマニュアルで集約し、データ活用としているところがあります。クチコミの日本国内の投稿サイト比率の4 割近くをBooking.com が占めている現状から、前述の国内OTA だけでは検証するデータの情報量が足りているとは言い難いです。またインバウンド観光客が依然として増加し、多様なサイトから予約が流入している中、日本語で書かれたクチコミを分析対象とするだけでは、エリアに関する本質を見極めるのが厳しいと言えます。
 
 弊社のツールを活用し、競合となりうる施設のクチコミの傾向を分析し、エリアにおけるブランドイメージの合致度合いを検証しているチェーンがあります。開業エリアを決めた後にも、クチコミを通してマーケットのニーズを考察することによって、当初の開業計画に沿ったブランドより別ブランドに変更する方が相応しいと判断することもありうると話します。比較したい項目で、瞬時にデータを検証し、エリアの特性を見つけ出せるのも当社ツールの使い勝手の良さです。
 
クチコミ返信
 インバウンド観光客が増えている昨今、国内OTA へのクチコミ返信だけでは、対応が充分と言えない状況にきています。「適切な返信率はどれくらいですか?」といった質問をいただくことがあります。グローバルホテルチェーンでは、クチコミの取り扱いに関するチェーン統一のルールを設定し、各エリア拠点のバックオフィスが一括してクチコミを管理することや、クチコミ投稿から48 時間以内の返信を徹底するなど、数年前から取り組みをすでに始めているところもあります。
 
 クチコミに返信しているホテルの方が、返信していないホテルよりもスコアが高い傾向にあること、またネガティブなクチコミに返信することでスコア自体が改善されることが、2016 年コーネル大学が発表した研究結果によって明らかにもなりました。また返信率は定量化しやすい数値であり、ここをKPI としている日本国内のチェーンも存在しています。弊社としては、することもありうると話します。比較したい項目で、瞬時にデータを検証し、エリアの特性を見つけ出せるのも当社ツールの使い勝手の良さです。
 
クチコミ返信
 
 インバウンド観光客が増えている昨今、国内OTA へのクチコミ返信だけでは、対応が充分と言えない状況にきています。「適切な返信率はどれくらいですか?」といった質問をいただくことがあります。グローバルホテルチェーンでは、クチコミの取り扱いに関するチェーン統一のルールを設定し、各エリア拠点のバックオフィスが一括してクチコミを管理することや、クチコミ投稿から48 時間以内の返信を徹底するなど、数年前から取り組みをすでに始めているところもあります。
 
 クチコミに返信しているホテルの方が、返信していないホテルよりもスコアが高い傾向にあること、またネガティブなクチコミに返信することでスコア自体が改善されることが、2016 年コーネル大学が発表した研究結果によって明らかにもなりました。また返信率は定量化しやすい数値であり、ここをKPI としている日本国内のチェーンも存在しています。弊社としては、ネガティブなクチコミへの返信を推奨してはいるものの、レピュテーションマネジメントとは返信だけではなく、前項までに紹介したような、クチコミから何を読み解けるか、そしてホテルとして課題がある場合はどのように対応するかも大事です。取り組み易いのは返信率を上げることですが、サービスの改善が伴わないとかえって評価を落とすことになります。
 
施設全体で取り組む改善に
向けてのアクションプラン
 
 クチコミの評点に大きな影響を与えると考えられるインパクトスコアについては、すでに紹介しました。この「悪影響」に該当するカテゴリーのクチコミ内容を検証し、どのような対策を取るべきか、総支配人直下の元、施設全体で月次で話し合い、その内容を資料にまとめ、本社と定例の月次会議で報告しているチェーンがあります。対策の進捗状況は毎月確認され、PDCA サイクルが循環されることで、改善すべき項目が明確になっているといいます。施設全体内での完結ではなく、チェーン全体で一丸となってレピュテーションマネジメントに取り組んでいる事例です。上記の図2 は、いま紹介したチェーンとは異なり、施設全体でレピュテーションマネジメントに取り組んでいるある施設の組織図です。担当ひとりだけでなく、組織全体で取り組むことで、クチコミの重要性が浸透しやすくなります。またこの施設では、当社ツールを活用し、デイリー、ウイークリー、マンスリーでどのような作業を、誰が実施するかもしっかりと決めており、それにより1年間でスコアが大幅に改善されるなど、大きな成果もあがっています。
 
 レピュテーションマネジメントは現場がクチコミに返信するオペレーションの改善だけでなく、施設全体・チェーン全体が一丸となりクチコミに書かれた内容を分析し、真摯に向き合っていくのかが重要となっています。レピュテーションマネジメントで成功しているホテルの特徴はマネジメント、特に総支配人がリードしている事が多い傾向にあります。クチコミの対応は一つの部署で完結することが少ないため、どうしても全社的な取り組みが必要になってくるからです。
 
 次回は、レピュテーションマーケティングの概念に近い、客室アンケートのオンライン化の事例を中心にホテルの事例を紹介します。
※次回は10 月27 日掲載予定。
 

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