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新連載 新連載  小林 武嗣 マーケティング・オートメーション時代がやってきた!

第1回  ホテルの弱点はマーケティング

【週刊ホテルレストラン2017年05月12日号】
2017年05月12日(金)
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小林 武嗣( こばやし・たけし)
C&RM ㈱ 代表取締役社長
1968 年生まれ。東海大学文学部日本史学科卒業後、NEC ソフトに入社。大型汎用機を主体としたシティホテル向けPMS に携わる。96 年、NEC ソフト退社。現株式会社サイグナスを起業し、代表取締役に就任。2 年ほど製造業を主体とした開発に従事するが、97 年NEC と共同でNEHOPS-EEの開発を請け負い、日本初のパソコンシステムによる大型シティホテルの成功事例を作る。その後、NEHOPS-EE の開発センターとして全国のシティホテルに導入。2002 年、マイクロス・フィデリオジャパンとの協業を開始し、日本初のCRM システムをリリース。04 年、NEC ソフト時代の元上司の丸山に代表取締役を譲り、副社長に就任。その後、一貫してホテル業に対するCRM の普及をめざし活動。12 年には、CRM とRM の融合の実現を念頭にC&RM 株式会社を設立。
http://c-and-rm.com/

 
2015年ころから注目を集めているマーケティング・オートメーション。関心が高まる一方で、多岐にわたる内容は「解説書を読んでも分からない」という声も聞かれます。ツールには一般的な業態向けの製品が多く、ホテルにそぐわない面も見えてきました。しかし、今後のマーケティングにおいて主流の考えとなるのは間違いありません。本連載では、12 回にわたってマーケティング・オートメーションの必要性と、ホテルでの活用方法とを中心に解説していきます。

ホテルの弱点はマーケティング
 長年、ホテルはマーケティングの集客施策を、JTBを代表とするリアルエージェントに任せて、自社では雑誌・テレビの取材、DM送付などの限られた分野で行なっていました。マーケティングプロセスを外部に代行させた時期が長かった意味では、ホテルに本物のマーケティングが根付くにはまだまだ時間がかかりそうです。
 
 なぜそうなったのかは、少ない資本に対して商圏が広いという、ホテルのビジネス形態に起因します。ホテルの資本力は、大手の自動車、食品、飲料メーカーに比較し少ないのに対して、商圏はそれら大手企業と同じで全国、あるいは世界に及びます。通常、スーパーマーケットのような一般的な業種では、商圏距離は2キロ程度ですからマーケティングコストを安価に抑えられますが、商圏を全国に拡大すれば膨大なコストに圧迫されることでしょう。実のところ、このホテルの弱点をカバーしたのがリアルエージェントでした。自社の営業拠点を通じて全国の商圏でホテルを告知する、いわばホテルの “ マーケティング代行会社” の側面を持っていたのです。これが実際の理由です。
 
ホテル・マーケティングの
実態と問題点
 ところが、インターネットによる客室販売(OTA) が隆盛し、リアルエージェントからの送客数は激減。リアルエージェント頼みのホテルは回らなくなり、ついにホテルはマーケティングを自社で行なう必要に迫られました。十分なノウハウを持たないままでホテルはマーケティングを行なう時代に突入します。
 
 ここからは、この後のホテル・マーケティングの実態と問題とを把握するために、マーケティングの基本概念と照らし合わせて話を進めていきましょう。
 
 マーケティングの基本的なフレームワークの一つに、4Pと呼ばれるものがあります。このフレームワークは戦略的に行なうことが重要ですから、ホテルに置き換えて解説していきます。
 
Product 製品。ホテルの施設、
サービスという基本的
なものにプランも含む
Price 価格
Place 経路(販売チャネル
Promotion 告知、広告
 
 ホテル・マーケティングの歴史に話を戻します。2004 年ころから始まったインターネット予約時代初頭、ホテル予約担当者が直面した悩みは、「自分たちのホテルの適正価格が分からない」というものでした。最初に打った対策は” 隣のホテルの価格を調査する” こと。これをきっかけにホテルに安売り競争が始まります。客室販売単価を落としたホテルがあっという間に増えた時代です。
 
 この状況に疑問を抱いた一部のホテルが「レベニューマネジメント」に着目し、この後、ホテルに普及していきます。レベニューマネジメントの価格コントロールにホテルは傾倒していきますが、そもそもレベニューマネジメントとは、マーケティングの4P のうち「Price(価格)」を決定するだけの話。“ 今の需要の中で収益を最大にする” のであって、“ 需要を自ら創出する” ものではありません。つまりレベニューマネジメントがホテルにもたらしたのは、顧客ニーズではなく短期の収益だけだった、ということです。
 

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