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第2 回 吉本眞理  ブラジルワインで新たな食文化を 

第2 回 スペシャルインタビュー 駐日ブラジル連邦共和国特命全権大使 アンドレ・コヘーア・ド・ラーゴ氏

【月刊HOTERES 2017年01月号】
2017年01月06日(金)
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駐日ブラジル連邦共和国特命全権大使 アンドレ・コヘーア・ド・ラーゴ氏
㈱DRINK OF BRASIL 代表取締役 吉本眞理氏

 
内需拡大、国土、移民などにより
多様性に富みあらゆるジャンルの料理にあう
ブラジルワインの魅力

食文化の変化から、日本の食卓にもワインが並べられるようになり久しい。かつてほどではないが11 月の「ボジョレーヌーボー」では新酒ワインを求めて舌鼓を打っている人も多い。そんな中、日本ではなじみが薄いブラジルワインの魅力にみせられ、日本市場における知名度アップに奮闘しているのが、サルトン社の日本総輸入販売元である㈱DRINK OF BRASIL の吉本眞理社長だ。ブラジルワインとあらゆるジャンルのお料理とのマリアージュなど、2020 年を視野に向けた新たな料理改革のヒントにつながる内容でまとめていく。今回はスペシャルインタビューとして駐日ブラジル大使 アンドレ・コヘーア・ド・ラーゴ氏にブラジルワインの歴史や魅力をお聞きした。
 
 
ワイン醸造に適した緯度31 度に位置
 
日本市場ではまだブラジルワインの知名度は高くなく、南米ではチリ、アルゼンチンが先行している感があります。イメージ的に熱帯に近い南国でワインが醸造できるのかという疑問もありますが、実際、日本市場におけるブラジルワインの世界的な浸透はどのような状況ですか。
 
 日本市場は50 カ国以上の国々からワインを輸入しており、厳しい競争下にあります。最近は、世界的に見てヨーロッパを除き、新世界のワインとしてカリフォルニア、チリ、オーストラリアワインが新たな市場を構築しました。生活が豊かになるほどの老舗であるフランス、イタリア、スペインではないワインが求められるようになったのです。すぐれた品質、価格、環境を配慮していること、個々のブランド力など、市場が求める要求も年々高まっています。その流れの中でブラジルワインは新世界のワインとして厳しい要求に対して十分に対応できる自信があります。それは歴史的な経緯や風土など多様性に富んだ国で生まれたワインだからです。
 
 おっしゃられるように、ブラジルとリオのカーニバルやサンバなどが代表されるように熱帯地域のイメージが強いのですが、国土面積は日本の約22.5 倍あり南北に広がっています。熱帯的な地域もありますが南下すれば季候も異なり、冬には雪も降ります。現在輸出しているワイナリーの多くは寒暖の差がある南緯31 度地帯にあり、この地域は品質の高いワインが醸造できる季候に恵まれていて品質の高いワインが醸造できる緯度なのです。横に線を引けば南アフリカ、オーストラリア、チリ、アルゼンチンも該当します。南国のイメージが強い皆さんにとっては、想像しているブラジルとは異なる風景が広がっていることでしょう。ブラジルはご存じのようにかつてポルトガルの植民地でした。この背景からポルトガル人やイタリア人の移民が多く、南北アメリカで唯一のポルトガル語圏の国であり、ポルトガル語使用人口を擁する国でもあります。移民者たちが母国と同様の生活スタイルを作り出すために、ワイナリーを作りワインを醸造するとともに、ヨーロッパ同様の各国の文化や食生活をブラジルの地でも花開かせました。
 
 日本人も1900 年初頭に移民し、農業開拓などを行なう中で輪の食文化や生活様式などを持って暮らしていました。今は5 世、6 世たちが生活しています。このようにブラジルは南米の中でも歴史的にも地形的にも多様な民族や文化が育まれてきたのです。だからこそ、ヨーロッパやアメリカ、日本の食生活など多様に対応できるワインとして、今後ますます注目されるものになると確信しております。
 

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