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トップインタビュー 森トラスト(株) 代表取締役社長 伊達 美和子 氏

森トラストグループの「創業家DNA」を継承 未来へ向けた新たなステージへ挑戦し続ける

【月刊HOTERES 2016年08月号】
2016年08月05日(金)
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日本有数の総合ディベロッパーである森トラスト㈱の新社長として6月23日に伊達美和子氏が就任した。グループ創業者・森泰吉郎を祖父に持ち、会長・森章氏の長女として「創業家DNA」を受け継いだ伊達氏は、都心部の大型複合開発の実績に加え、森トラスト・ホテルズ&リゾーツの代表取締役社長として強固な発展基盤を整えたほか、複数の有名外資系ブランドホテルの誘致に成功するなど数々の成果を収めてきた経営手腕の持ち主だ。本インタビューでは伊達氏に、新たなステージを迎えた森トラストグループの今後の展望を聞いた。
聞き手 本誌・岩本 大輝  文 福嶋 美香  撮影 Gianni Hraga


森トラスト(株) 代表取締役社長 伊達 美和子 氏

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8月5日号は森トラスト㈱の特別企画にて、下記コンテンツを掲載しています。
トップインタビュー 森トラストグループの「創業家DNA」を継承 未来へ向けた新たなステージへ挑戦し続ける
森トラスト㈱ 代表取締役社長 伊達 美和子 氏
森トラスト・ホテルズ&リゾーツのキーパーソンたち
森トラストグループ ホテル&リゾート事業の歴史
詳細は8月5日号をお買い上げいただくか、電子版にご登録いただければ幸いです。
https://www.hoteresonline.com/hoteres/application/input/78
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チャレンジの連続が
次のチャレンジを生む
 
この時期に社長就任となった背景をお聞かせください。
 
 2007年の末頃、ファミリーの話の中で、将来、私が森トラストを引き継ぐとの方向性が決まりました。その後、2011年6月に、父である森章から、「そろそろ社長になることを現実的に考えなさい」と非公式に伝えられ、間もなく森トラスト・ホテルズ&リゾーツ(以下「ホテルズ&リゾーツ」)の社長に就任しました。この就任には、「社長の仕事を勉強しなさい」という意味が込められていたと受け取っています。
 
それまで役員ではありましたが、役員と社長はまったく違う仕事です。任されたホテルズ&リゾーツで、社長としてまず何をしようかと1年かけて方針を考え、2012年社名変更とともに新しいステージにはいる方針を発表し、計画を実行していきました。運営の体制を整えながら複数のマリオットブランドホテルの開業や「翠嵐ラグジュアリーコレクションホテル 京都」の開業などです。
 
こうして、ホテルズ&リゾーツの業績が上がり事業の柱としての基盤ができたこと、さらに「虎ノ門トラストシティ ワールドゲート」の開発がある程度メドがついたこと、そして、父が今年80歳になること、といったタイミングが重なり、次の大きなチャレンジとして森トラストの社長職という器を与えられたと理解しています。
 
今後ホテルズ&リゾーツの社長も兼任をされることになりますが、どのような形で兼任されるのでしょうか。
 
 これまでは、ホテル開業を行いながら、運営面に関しては生産性向上や商品価値の向上に向けた運営体制の構築に注力し、利益体質へと転換を図ることで、将来ホテル数が増えても対応可能な仕組みを整えていきました。
 その後、日本初出店となったスターウッドの最高級ブランド「翠嵐 ラグジュアリーコレクションホテル 京都」までは、開業まで私自身も大きく関わってきましたが、当社としてコートヤードブランドの2店目となる新大阪の頃には、自社スタッフの開業スキルを育成してきたことで、スタッフに任せても可能な仕組みが整いました。
 これは非常に大きな意味があることで、近い将来、ホテルのリブランドオープンを5つ予定しておりますが、こうした体制が整い、今後のメドが立てられるようになったからこそ実現可能で、さらにリブランドだけでなく、ホテルの新規開発にも軸足が向けられるようになったのです。
 
新社長としてのミッションをどう捉えていますか。
「創業家DNA」を引き継ぐことが使命だと捉えています。「創業家DNA」とは、創業者の祖父・森泰吉郎が作った経営理念の「17カ条」を、父・森章が継承し、発展させてきたものです。数値管理を徹底化し、様々な分野で創意工夫を繰り返しながら、生産性や効率性の向上を実現し、不況に強い会社をつくること。冷静な判断とともに常に情熱を持ち、社会のために役立つこと。この意識を絶えず持ち続け、成長性・安定性・収益性のバランスをとり、企業として継続性を保ちながら社会貢献をする、ということです。
 
 そうした理念を継承しながら、実行するための方法論は自ら切り開いていく必要があると思っています。決まりきった方法論では、時代の変化にマッチしなくなり、成長力が失われる可能性が高いからです。そう考えますと、成長していけるかどうかは本人次第と言えますので、私自身は常に進化し続けることを心掛けたいと思っています。
 
大きなプレッシャーはないのでしょうか?
 
 私は生来、チャレンジするのが好きなのでしょうね。同じことばかりでは飽きてしまいますし、今回も、プレッシャーというより、「次のチャレンジが来たな」という感覚です。
 
 以前から森トラストを継ぐ話があった中で、ホテルズ&リゾーツの社長業を4年行い、その成果が結実してきた時期と重なり、森トラスト社長就任の話を正式にいただいたのが今年2月。それから就任までの数カ月間、改めてどうするか考える時間を頂いていましたので、比較的平常心で受け入れました。
 
 むしろ考えるべきはこれからで、会社を安定成長させること自体を自身のモチベーションにする立場となるわけです。長いスパンで会社経営に関わっていく中で、どう区切りを付けながら進んで行くかが重要になると考えています。目標を持ち、それをどうしたら実現していけるのかを考え、チャレンジする。その中で、また新たな発想が生まれ、それを実行し、結果を見て、さらなる創意工夫を行って、チャレンジを繰り返す。これからも段階的に自分にチャレンジをぶつけていきたいですね。結局、それが創業家のDNAなのです。

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