ログイン
検索
  • TOP  > 
  • 記事一覧  > 
  • インタビュー コアグローバルマネジメント㈱ 代表取締役 中野 正純氏 高度に仕組み化された集客ノウハウによって GOP7倍、6倍など次々と業績向上を実現し、 オーナーの期待に応え続ける
コアグローバルマネジメント㈱  代表取締役 中野 正純 氏

高度に仕組み化された集客ノウハウによって GOP7倍、6倍など次々と業績向上を実現し、 オーナーの期待に応え続ける

【月刊HOTERES 2015年11月号】
2015年11月05日(木)
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ホテルという“水平展開”と同時に
“垂直統合”も実現していく

 
 
❏新ブランド「クインテッサホテル」を立ち上げ9月、10月と立て続けに開業。システマチックな取り組みが多い同社だけにブランドに込めた狙いも相当作り込まれているのだろうか?
 
 現実的なお話しをしますと、まだ徹底したブランドスタンダードとかそういった部分までは作り込めていません。札幌や佐世保の案件では既存のブランド名が使えないという背景があったのがブランドを立ち上げた理由で、具体的にこれからどうしていくかというのはしっかりと詰めていきたいと思います。しかし、今後基本となるブランドがあることは、お客さまに知っていただくという意味では必要という認識はありました。
 
❏「まだだ」とここまで明確に言い切れるのはすごい。最近もあったが、本当のブランドづくりに多大なるコストと労力、そして情熱をかけている企業がある一方で、あまりにも安易としか思えないホテルブランドの立ち上げをする企業があったりする。特に既存ホテルからのコンバージョン案件が展開の主軸となる場合、ブランドスタンダードの主軸をハードに置いたブランドはまずそれを守り続けるのは現実的ではない。
 いずれの領域においても明確な考えを持つ同社。今後の展開構想や課題をどのように認識しているのだろうか。
 
 弊社としては今後、現在も水面下で複数の案件を進めていますが、運営ホテル軒数を増やしていくという“水平展開”を行なっていきながら、主にインバウンドに関わるさまざまな事業を“垂直統合”的に展開していきたいと考えています。
 基本的にビジネスというのはある一定の市場に対してどこまでシェアをとっていくか、というのが肝だと私は考えるのですが、その場合、仮に「関東のビジネスホテル」という市場のシェアを奪っていこうとすると、それはとてつもない費用がかかってしまい現実的ではありません。ここも弊社の戦略として大切な部分でして、あまり具体的にはお話しできないのですが、弊社が目指している方向性は、インバウンドという市場の圧倒的なシェア獲得です。それはホテル事業という単一の市場でなく、彼らが日本にやって来る中で発生するさまざまなニーズ、具体的に言えばお土産屋さんであるとか、そういったニーズに応えられる事業を展開していくことで、インバウンド市場を点ではなく面として捉え、シェアをとっていくということです。
 
労働人口が半分になる時代は見えている
「日本人の足しに外国人を取っている」
という意識ではインバウンド市場から
取り残されている

 
 先ほどもインバウンドリスクのお話が出ましたが、一方で日本の市場を見てみると、50年後には労働人口が半分になってしまうというかなり精度の高い現実的な数字が見えているわけです。そういった中で長期的にどのようなビジョンを描くのか。私たちは、インバウンドが重要であると考えており、そこに対してさまざまな形で徹底したアプローチを続けていきます。
 現在のように外国人が驚くほど増えているような状態は日本では初めてで、まだ「日本人の足しに外国人を取っている」というような意識のホテルもあるような気がしています。そういったホテルは、現状の数字という意味ではなく、戦略的・仕組みという観点から、すでにインバウンド市場から取り残されていると言っても過言ではないと思います。
 
当面の目標は宿泊事業で
インバウンド市場の10%獲得
大きな夢はエアライン

 
 弊社の課題としては、高単価層のゲストをしっかりと抱え込むという仕組みを持っていない点が挙げられますね。現在ホテル運営に関してはさまざまな種類のお話をいただきますが高級ホテルと言われる価格帯のホテルに対する明確な戦略を提示することはできません。この点をどのようにしていくかは常に考えています。
 当面の目標はまず5000室、国内インバウンド宿泊市場の10%を弊社が持っているというところまでいきたいと思っています。そして、それを通じて世界中の旅行会社と良い関係をつくり、その関係を基盤に海外展開もしていきたいと考えています。日本での展開を基盤にした、日本人市場を頼った海外でのホテル展開ということはまったく考えていませんね。
 最終的には、先ほどお話しした垂直統合型のビジョンを持っていますので、ホールディングス化していくと思います。そこには物販や輸送など複数の事業が入ってくると思いますが、大きな夢を言わせていただくとすると、エアラインまでやりたいですね。先日も海外の投資家様に同じようなことを言ったら笑われてしまいましたが(笑)、100%不可能だとは考えていません。
 
 先ほども申し上げました通りまずはホテル事業で5000室が目標です。先にお話をさせていただきました明確な仕組みを強みに、現在もさまざまなお話をいただいていますが、ぜひ良いお話があればいただきたいと思います。私たちの強みはインバウンドを中心とした圧倒的な集客力ですので、その市場ニーズと合致していれば、現時点で厳しい数字だとしても、大幅な改善は可能だと思っています。

コアグローバルマネジメント㈱ 代表取締役
中野 正純
Masazumi Nakano
1977年兵庫県生まれ。大学卒業後、ドイツに本社を構える大手IT企業・SAPジャパン入社。管理会計分野のシステムコンサルタントとして勤務。2004年、楽天株式会社にて店舗の誘致営業および売り上げ向上のコンサルタントを経て、東京を拠点とするホテル運営会社に入社。フロント、レストランマネージャー、ホテル事業部長、旅館・リゾート事業部長を歴任し、ホテル業のノウハウを身につける。その後こらグローバルマネジメント株式会社設立。13年より同社を本稼働させ、現在、5軒のホテルの運営を受託。

コアグローバルマネジメント
http://www.cgman.jp/profile/index.html
 

月刊HOTERES[ホテレス]最新号
2024年03月15日号
2024年03月15日号
本体6,600円(税込)
【特集】ホテルの未来〜マネジメント人材の育て方〜
【TOP RUNNER】
デュシット・インターナショナル 京都地区エリア総統括支配人…

■業界人必読ニュース

■アクセスランキング

  • 昨日
  • 1週間
  • 1ヶ月
CLOSE