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2022年8月19日号 トップインタビュー アパグループ社長 兼 最高経営責任者(CEO)元谷 一志 氏

トップインタビュー  アパグループ社長 兼 最高経営責任者(CEO)元谷 一志 氏

【月刊HOTERES 2022年08月号】
2022年08月18日(木)
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100年企業を見据える

----業界における人材不足は深刻です。清掃人員の不足も顕在化しています。積極的な出店を進める中で、御社はその課題についてどのようにお考えでしょうか?

 人材の確保にあたっては、新卒一括採用は教育効率の側面から今後も最重要とは位置づけていますが、多種多様なスキルや人材の確保といった側面からも、中途採用にもより力を入れています。
 
 同時進行で、前述のアパトリプルワンシステムのように 1秒チェックイン機やアプリの開発・導入など、最先端の ITを活用した省力化・DX化にも積極的に取り組み、ホテル運営のスマート化にも力を入れています。
 
 アパホテルは拡大戦略を図る中で、経営効率を高めるために需要の高い地域へのドミナント戦略による出店を行ない、同時に人材の集中投資も行なってきました。その結果、新任支配人を近隣ホテルのベテラン支配人がフォローできる態勢が構築されました。そのため東京都心だけでなく、博多などの地方政令指定都市においても積極的にドミナント展開を進めています。
 
 これは清掃も同様で、ドミナント戦略効果もあって清掃会社 1社に近接するアパホテルを複数ご担当いただくことで、清掃会社の人員効率や採用効率に貢献しています。これによって店舗間でのヘルプ体制が組みやすくなり、人手が足りていない店舗に求職者を振り分けることが可能となっています。 
 
----幹部人材の教育についてはいかがでしょうか?

 育成に関しては、入社年次別に段階的な教育プログラムを整え、「能ある鷹は爪を出せ」という方針に基づき、優秀であれば 20代の若手でも責任あるポジションにどんどん登用しています。最も早いケースでは入社から 4年程度で支配人として 1ホテルを任せられるように育成していますし、それ以前からも外国語やITスキルといった個々の強みを活かす人員配置もしています。

 また、前述の TCOG経営の一つの試みとして、ビジネスチャットツールであるslackを導入し経営者と従業員が直接つながることができる環境を作りました。経営者が従業員から数多くの意見を集約できるほか、経営者から従業員へ直接的に想いや情熱を伝えることも可能となり、若手社員を将来の幹部候補として教育できるようになっています。
 
 「千里の馬は常に有れども伯楽は常には有らず」という言葉があります。一日に千里を走る名馬は常にいても、それを見抜ける伯楽は常にはいない、という意味ですが、私はまさに伯楽となって優秀な人材発見し、活躍できる組織を作らなくてはならないと考えています。
 
 このような取り組みによって、従業員の意見を集約できる組織型経営の構築、将来に活躍が期待される幹部候補を育成できる組織体制の構築、将来の海外展開の強化を見据えた組織体制の構築によって、100年企業を目指して持続的な経営基盤の確立を目指しています。 
 
----これからの企業ビジョンについて教えて下さい。

 私たちアパグループの強みはオーナー企業であることです。サラリーマン社長であればどうしても任期中のみの視点になりがちです。オーナー企業は経営を中長期で考え、未来を見据えたアクションがとれます。2021年に創業 50周年を迎え、次に見据えるのは 100年という節目です。中長期的にお客さまのニーズは間違いなく変わっていくでしょうし、テクノロジーも進化していくでしょう。私たちは
 「進化するアパホテル」として、常に現代適応種でありたいと思い、あらゆることでガラパゴス化しないことが大事と思っております。

 

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